山野本竜規の続・ナカトリモチ日記
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あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~

2014年02月22日

あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~海沿いの街、サンビセンテからサンパウロに戻ってきて
1日経ちましたが、同じ暑さでも、大都会の暑さと
海沿いの暑さでは、その質の差が明確なほど違っており
早くも、海沿いのサンビセンテが恋しくなっている中、
現在も、サンパウロで色々な活動を行なっている最中です。
個人的には、2年前の滞在と違っていて、もっと自然体で
色々な人を通してブラジルの良さを体感出来ていると思います。

サンビセンテ市からサンパウロに戻ってくる方法は
約50キロほど離れた道のりを
通常であれば、バスターミナルまで向ってバスに乗り、
サンパウロ市内まで戻ってきたら
今度はそこから地下鉄に乗り換えて何度か路線の乗り換えを経て
ようやく滞在先のホテル近くの駅に到着する・・・という労力が必要でした。

僕は海沿いの街が好きという理由から、
1足早くサンパウロに戻っていた宮城姉妹とは別行動で
もう1泊分だけ長くサンビセンテ、そしてお隣のサントスという町に滞在していたので
帰りは、自力で帰ってくる前提だったのです。

ある程度の荷物を抱えて、知らない土地のバスターミナルに行き、
チケットを購入して・・・という普段の海外滞在なら
それなりにワクワク感があって大好きな行程も、
治安があまり良いとは言えない、しかも英語がほとんど通じないブラジルで、
(僕が、ポルトガル語の挨拶くらいしか知らないため。)
それをやるとなると旅慣れているはずの僕でも、
かなり緊張しながらの作業になるだろうな・・・と
ある程度の覚悟を決めた上での、延泊だったのです。

ところが、その前日に知り合ったばかりの
沖縄県人会の方が、「折角なので、サンパウロまで車で送っていきますよ。」と
自ら申し出て下さって、そのご好意に素直に甘える形で
約50キロの道のり、時間にして片道1時間半のサンパウロまで送って下さった経緯があります。

その日は、その方は朝早くから仕事があり、
途中、わざわざ仕事を抜け出してくれて送って下さり、
サンパウロまで到着したら、またすぐにサンビセンテまで戻るという労力を
快く引き受けて下さって、感謝しても足りないほど
嬉しい優しさに触れることが出来ました。

そのことを含めて、このサンビセンテで感じたブラジルの人たちの温かさについては
明日、詳しくご紹介したいと思っています。

今回は、ようやく3回続いた、宮城姉妹のサンビセンテ訪問記のラスト。

*体験記・その1。
*体験記・その2。

たった1日の出来事のはずなのに、3回に分けなければいけなかったほど
濃密で沢山の出来事が詰まった1日でした。

朝早くにサンパウロを出発して、夕方5時頃、
無事にサンビセンテ市の小学校、市役所訪問のスケジュールを終え、
「さぁ、これから宿に向って、夜はゆっくり出来るのかな。」と
考えていた僕の見通しは、ブラジルの激甘ケーキに
更に、はちみつと砂糖をたっぷりかけて食べる位、甘すぎました(笑)

「これからサンビセンテの観光に行きましょうね。」

沖縄方言訛りバリバリで、サンビセンテ市役所の職員で
今回の通訳とコーディネートをして下さった伊波さんが
さらっとおっしゃったので、
「あっ、これから観光なんだ・・・。」と一瞬、不意を突かれたような
イレギュラーな感覚に、なんだか可笑しくなってきて
「さすが予期せぬ出来事がよく起こるブラジルだな。」と、
もうこうなりゃ、全て流れるままに流されてみようと
逆に海外滞在特有のアドレナリンが出てくるような
楽しさが、フツフツと込み上げてくるのが分かりました。

あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~ あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~

あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~ あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~

サンビセンテとお隣の街・サントスは、どちらも海沿いの街で
沖縄で言えば、那覇市と浦添市と似たような位置関係な上、
サンビセンテの人口も那覇市と同じくらいで、
僕たち沖縄に住んでいる人にとってみれば、とてもホッとするような
懐かしさがあるエリアなんです。

先ず案内して下さったのは、サンビセンテとサントスの境あたりにある
景色が綺麗な山の上にある展望台。
展望台までは、かなりの傾斜のリフトに乗って向います。

片道約10分足らずのリフトでしたが、
日本では絶対に有り得ないほどスリリングで
スタート地点から、車が上下線バンバン走っている国道の真上を通り
途中は、やんばるのような匂いと景色の緑の山を突き抜けて
木々の枝や葉っぱが、カサカサと足やリフトに当たりながら
更に急傾斜の山を登っていく・・・というワイルドさと楽しさ。

海外のこういう施設は、日本のそれとは比べ物にならないくらい
ワイルド(心配性の方からすると、危険要素いっぱい)なので
僕は、こういった類のアトラクションや体験は、
本当に心の底から大好きで、今回も1人で内心おおはしゃぎでした。

弥生さんも高いところが平気なため、同じように楽しんでおられましたが
高所恐怖症の佳代子さんは、いつもは賑やかなのに、
このときばかりは口数が少なく、ずっと固まっていたようです(笑)

展望台からは、サンビセンテとサントスの海沿いの街が一望できて
それはそれは素晴らしい眺めでした。

もし個人旅行なら、ここで数時間でも、のんびり過ごしたいと思ったほど
吹き抜けていく心地良い風と、開放的な街並みが最高だったのです。

5分ほど記念撮影をしたり、景色を満喫したあとは
またすぐに下りのリフトに乗りますが、下りは上りよりも
更にスリリングで、僕はこのリフトにもずっと往復で乗っていたいな・・・
という思いを抑えながら、(とりあえず大人なので。)
後ろ髪を引かれる思いで、そのリフト乗り場をあとにしました。

あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~ あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~

サンビセンテの海沿いの端のエリアには、
沖縄の風景を模した沖縄公園が作られていて、
首里城の守礼の門や、シーサーなどのオブジェがあったのですが
うちなーんちゅの方であれば、どこかヘンなのにお気づきになると思います。

まず、本来は朱色の門の上には、「守禮之邦」と書かれたものがあるはずで
勿論、この公園が出来たときは、それがあったのですが、
ここは、とてもおおらかなブラジル。

どうやら、強風で飛ばされたか、誰かが持ち帰ってしまったかで
行方不明になってしまい、それからずっとこの状態で
姉妹都市締結先である那覇市にその現状をお伝えしているようですが、
まだその修復には至っていないようです。

沖縄もブラジルも、どちらもテーゲーなので
まぁ、これは仕方のないことですよね。

そして、シーサーも同じく強風で飛ばされたか(有り得ませんが。)、
誰かが片方だけ持って帰ってしまったかで
1匹のみで、公園を守っている姿がなんとも健気で
ブラジルらしい沖縄公園の風景だな・・・と感じました。

この公園の企画、造園の工程を全て担当された
通訳の伊波さんが、それらを熱心に説明して下さるのですが、
僕は内心、個人的に、そのテーゲーぶりがツボにハマってしまい、
笑っちゃいけないけれど、笑いが込み上げてきて
「いかん、いかん、折角親切で案内して下さっているのだから、
ここで笑っちゃいかん。」と、必死に込み上げてくる笑いを抑えて
顔を不自然にひきつらせながら、その公園の風景を眺めていました。

それにしても、ブラジル人、守禮之邦の看板と
かなり重さがあるシーサーを持ち帰って、どこに売り飛ばしたのでしょうかね。

・・・というより、あんなレアなものが売れるなんて、
よっぽど物好きなコレクターがいるのでしょうか。
この適当さ加減というか、ゆるい感覚、僕は個人的に大好きです。

あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~ あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~

あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~ あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~

その他にも数ヶ所、色々な場所を案内して下さり、
そのおもてなしに沖縄メンバーは皆、感激しっぱなしでした。

あまりに感激し過ぎて、途中からどこからともなくGAGA様が降臨し、
引き続き、サンビセンテ観光を楽しむことが出来ました(笑)

プリンセーザ・ガガは、神出鬼没で一部のマニアの間では
熱狂的なファンがいるほどの人気ぶりで、
貴重なガガ様ショットinブラジルとなります。
ブラジル初進出のガガ様も、とってもご満悦の表情でした。

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そして午後7時前、一旦、荷物を預けにホテルにチェックインしたあと、
またすぐに別の場所へ案内して下さったのですが、
それは、伊波さんのお知り合いのご自宅。

普通の観光では絶対に通らないであろう住宅街の中を
車でスイスイ通り抜けていき、その一角にあるご自宅にお邪魔すると
庭で10名ほどの懐かしい顔立ちの皆さんが集まっておられました。

沖縄をルーツに持つ、2世や3世、
はたまた他県の日系人の方などが週に1回、
このお友達のご自宅に集まって交流をしているそうです。

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屋外にセッティングされた鍋には、
沖縄の郷土料理、すぶい(冬瓜)と、てびち(豚足)の煮込み汁があり、
これをご飯と一緒に戴くと最高に美味しかったです。

遠く離れたブラジルにいるはずなのに、
周囲の人たちの見た目は、完全に沖縄、雰囲気も食べ物も沖縄、
言葉はポルトガル語と、一昔前のうちな~ぐちが飛び交い、
古き良き時代の沖縄にタイムスリップしたかのような
なかなか出来ない貴重な時間を共有させてもらいました。

あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~

ここでは、沖縄の日系2世の玉城さんという男性の方が
1世のお父様のこと、お母様のこと(お母様は今でも元気に生活しておられました。)
ブラジル人でありながら、基本の食生活、言葉は
昔ながらの沖縄、うちな~ぐちで過ごしている
ご自身たちのアイデンティティのことなどを遠い故郷に想いを込めながら
お話をして下さっていたのが、とても印象的でした。

あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~

普段、沖縄に住む僕たちは、
うちな~んちゅが世界で活躍していること、移住先の国で
全く言葉も分からず、文化も分からずゼロからのスタートで
とてつもない苦労をしながらも、現在の生活まで成り立たせてきた歴史などを
人づてなどで見聞きすることはあったとしても、
実際にこうやって、現地でその体験を持つ人たちから
じっくりお話を伺う機会などは滅多にないので、
僕の心の中に、しっかりとその想いが刻み込まれたような気がします。

1世の方(特に男性)は、とてつもない苦労のストレスで短命の方が多いらしく、
2世である津嘉山さんや、お知り合いの方は、
必ずどちらかの親が早く亡くなって、物心ついた時には
1人の親と一緒に苦労を共にしながら、現在の安定した生活まで
築き上げてこられたそうです。

「だからねっ、皆で集まって色々な話をして楽しむことが出来る
今が一番、幸せなんだよ。」とおっしゃっていた言葉が
その全てを物語っているようで、とても感銘を受けました。

ここでは、どういう訳か、僕にカメカメ攻撃が集中して、
このあと、自家製の島らっきょうや、しょうが漬け、
ウージ(さとうきび)のお酒などを、どんどんお勧めしてこられました。

お酒は飲めないので、口をつけて飲んだふーじー(飲んだ真似)して
香りだけを楽しみましたが、島らっきょうや、しょうが漬けは
とても本格的で、沖縄で戴く以上に、とても美味しい味付けで感動しました。

ここでの滞在時間が約1時間ちょっと、
既に夜9時を過ぎていたので、「あぁ、やっと長い1日が終わる。」と
ホテルに戻ることを期待していたら・・・。

なんと、これからサンビセンテのサッカーチームのサンバダンサーたちが
サンバカーニバルに向けての練習をしているということで、
その現場へ向うことになったのです。

これも全てサンビセンテ市職員の皆さんのご好意で
スケジュールが確保してありました。
しかも、1チームだけではなく、2チームの会場をはしごする・・・という
濃密なスケジュール。

これは、どういうことを意味するのかというと、
ただサンバの練習を見学する・・・というのではなく、
「一緒になって踊りやがれ!」という意味でもあるので
1会場につき、1時間~1時間半だったとしても、
どう考えても、これらのスケジュールが全て終わるのが
深夜コース決定ということなのです。

「わざわざ沖縄からカーニバルに出場するためにやってきたサンバダンサーたちです!」と
派手に紹介された宮城姉妹も、サンビセンテのサンバチームと一緒に踊りまくります。

あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~ あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~

あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~ あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~

この時期のブラジル国内は、2月末~3月始めにかけての
サンバカーニバルに出場するチームが、
それぞれ、エンサイオというチームの合同練習を
各地域で行なっていて、これだけで、既に本格的なお祭状態。

大人も子供も、深夜まで練習を続け、とにかく踊り狂っているのです。
これこそが、ブラジル。これこそが、ブラジルの底力。

間近で、耳がつんぎれるほどの大音量の打楽器隊の生演奏とリズム、
周囲の掛け声、激しい踊りを延々と続けているのを感じていると、
とてつもない生きる力というか、本能的な生命力のようなエネルギーを
しっかりと感じることが出来て、これは現場で、その生の空気を感じてみてこそ
初めて実感できる貴重なものだということが、
今回、2回目のブラジル滞在ですが、よく理解出来たような気がします。

こちらは、2チーム目の別の会場にて。
既に深夜0時を過ぎていましたが、市の職員も宮城姉妹もノリノリで
ずっと踊り続けていました。

あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~ あまりに濃厚過ぎるブラジル体験、半日記。~最終章~

とうとう、大人しく取材活動に徹しようと思っていた僕も
ブラジル人たちに強引に舞台まで引っ張り出されて(汗)、
盆踊りだか、なんだかよく分からないダンスを披露する羽目に・・・。

2年前のブラジルでも同じような目に遭遇しましたが、
やっぱり踊る側になると、何度経験しても慣れないもので
これこそ僕にとっての分相応、身の丈、才能の限界で
同じ表現の世界でも、踊りの世界は完全に向いていないようだったので、
こうなりゃ開き直って、自由に踊るしかありませんでした。

でも、ブラジルのサンバって、本格的なダンサーたちは
それこそ厳しいまでに色々なステップや踊りの技法があるらしいのですが、
それ以外の人たちは、子供からお年寄りまで
皆、とても自由に、それぞれのリズム、ステップで楽しんでいるので
素人の僕は、それでいいのかな・・・と思いました。

全てのスケジュールを終えて、宿に戻ったのが午前1時半過ぎ。

ようやく、濃密で長い長い
サンビセンテ市表敬訪問の1日が終わりました。

勿論、ホテルの部屋に戻ったら、そのまま意識がなくなりましたが、
こういう濃密、過密、深い深い体験は
なかなか出来るものではないので、とても良い思い出がまた1つ増えました。

ブラジルはとても遠くて、なかなか訪れようにも
訪れる機会がない国なのですが、
それでもここに滞在すればするほど、益々、その素晴らしさ、良さに
馴染んでいく自分がいます。

とりあえず、濃密なサンビセンテ市表敬訪問の
長い長い1日、体験記はこれにて終了。

まだまだご紹介したいことが沢山ありますので、
またこちらに滞在している期間中、しっかりとこのブログで
ご報告したいと思っています。

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Posted by 山野本竜規 at 08:13 │旅行