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幽霊なんて、構っちゃいられない。~背水の陣で生きる強さ~
2015年08月25日
昨日の日中、沖縄本島地方も台風の暴風域に入り、
強い雨風が吹き荒れていましたが、夕方前には落ち着きました。
昨日は一日中、家の中で本を読んだり、DVDを観たり、
とにかくのんびり過ごしていたので日頃の疲れも吹き飛んだのか、
今朝は異常に早く目が覚めてしまいました。
午前3時過ぎには目が覚めて部屋の窓から外を見ると雨も上がっていたので
かなり早い時間でしたが小1時間ほどウォーキングがてら、近所の散歩をしてきましたが
この夜が明ける前の独特の雰囲気、個人的には大好きなんです。
写真では分かりづらいのですが、
真っ暗な中、ポツリと真ん中に光が灯っているのは、近所にある、とある店舗内です。
営業時間は午前8時からだと思いますが、午前3時半の時点で
スタッフの方がフロアの掃除をしておられたので、
「あぁ、こんな多くの人たちがまだ眠っている時間帯でも
普通に仕事をしている人たちもいらっしゃるんだよな。」と
そのような光景を目の当たりにしているだけで、不思議と元気が出てくるものです。
僕自身、大学時代の4年間、新聞奨学生として学校に通っていたため、
早朝と夕方の時間帯は毎日、新聞配達の仕事をしていました。
朝というより深夜2時半に起きて、トラックから運ばれてくる新聞の搬入、
その新聞に担当エリアの広告を入れる作業を行ってバイクに新聞を積み込み、
出発するのが3時半頃で、戻ってくるのが午前6時過ぎ。
それから身支度をして大学に出かけて午後2時半までに販売店に戻ってきて
それから午後3時からまた夕刊の配達・・・という生活を4年間続けました。
新聞奨学生で大学や専門学校に通う・・・という選択肢は、
世間一般で言う苦学生の代表格でもあり、実際に他の学生のように
自由な時間というものがないので相当ハードな生活でもあったのですが、
その反面、早朝の時間帯は、いつもの街の表情とは違って見えますし、
空気もエネルギーも澄んでいて、理屈抜きに「いいな。」と感じることが多かったような気がします。
誰にでもお勧め出来る選択肢ではないのですが、
体力も気力も一番充実しているであろう学生時代に
経済的にも精神的にもしっかり自立できるチャンスがある新聞奨学生制度というものは、
高校卒業後、家庭の事情でお金がなくて、
はたまた身寄りがなくて大学や専門学校に行くことが出来ない人たちにとってみれば
とても素晴らしい制度だと感じています。
何故なら、基本的に全てが恵まれている今の日本という国の中で、
その日の生活のため、学費のため、自分の将来のために
毎日、毎日、背水の陣で向き合わなければいけないくらい、
がむしゃらにならざるを得ない精神力を求められるような環境に
お金を戴きながら、身を置くことが出来るからです。
僕が学生時代を過ごしたのは、もう20年以上昔のことになりますが、
当時、1人暮らしをする学生が首都圏の4年制私立大学を卒業するまでにかかる
学費や生活費などを算出した平均的なデータによると、
4年間の合計が1千万円ほどと言われていました。
東京都内の4年制私立大学を卒業した僕自身のケースで思い出してみると、
入学金、施設費、前期、後期の授業料など最初の1年間で120万円ほど、
その後も毎年90万円ほどの授業料がかかり、4年間の合計で390万円。
それに加えて毎月の家賃や食費、生活費などをどんなに切り詰めたとしても
月12万円として、それが4年間で合計576万円。
大学に4年間通うお金と毎月の生活費の4年間の合計は総額で966万円。
これは単純計算なので、実際にはもう少し上乗せされて1千万円前後となり、
あながち1千万円というデータの数字も間違いではないのが理解出来ます。
逆に言えば、新聞奨学生制度というものは、
辞めずに4年間、ただひたすらその仕事を続け、
無事に大学の単位を取って留年することなく卒業することが出来れば、
これらの生活費(特に家賃)、授業料の全てが無料になる上に、
しっかりお給料も戴けるという、とてもお得な制度でもあるのです。
今の恵まれた日本という国においては3Kどころか、
体力的にも精神的にもとても大変な生活環境であることには変わりないのですが、
意外にも男子学生だけではなく、女子学生の割合も多く、
そこに給料やその他の待遇の格差なども全くなかったため、
ある意味、とても平等な職場環境でもありました。
高校を卒業したばかりの若者が、
最初の大学入学時点で必要な100万円を稼ぐだけでも相当大変なのに、
4年間、自分の力で1千万円ほどの働きをして、
おまけに学業にも専念して給料まで戴けて社会に巣立っていく訳ですから、
その経験というものは、必ず人生の中で役に立つ一生モノの財産になると思っています。
その代わり、途中でドロップアウトをしてしまえば、
新聞社に立て替えてもらっていた入学金や授業料などを返済しなければならず、
借金をしたり、親や親戚に頼み込んでそのお金を工面してもらわなければいけません。
ただ、親にも(お金がないため)その工面を頼めない、
その他の人たちにも頼めない・・・となると、前述したように否が応でも
背水の陣で働いて、学校に通わなければならず、
そういう意志の強さとか、人間の「生きなければいけない」という動物的な本能というものを
一番活性化させながら毎日、1日、1日を生き抜く・・・という貴重な経験は、
今の平和ボケして恵まれた日本という国においては、
なかなか出来ないものではないかなと思っています。
辞めれば、逃げ出せば、即、借金・・・という状態なのですから、
どんなに大変でも辞めることは出来ませんよね(笑)。
僕の場合は、まさにこれに相当し、当時、実家にお金なんてなかったので
最初からお金の工面をお願いするつもりも毛頭ありませんでしたから、
自分の意志で大学に通うのであれば、
自分でなんとかするのが僕の中での常識でもありました。
新聞配達には、その人の体力などに合わせて各担当エリアが割り当てられるのですが、
僕はいつも損な役回りばかりを引き受けるのが宿命のようで、
一番体力的にも精神的にも大変な誰もが嫌がるエリアを担当することになりました。
その担当エリアは、都内ではとても有名な心霊スポットでもあり、
僕は4年間、毎日、ほぼ墓地やお寺が密集するエリアの新聞配達をすることになったのですが
たとえ霊媒体質であったとしても、断ることなんて出来ません。
要するに僕の職場、仕事先は4年間、ずっと心霊スポットだったのです(笑)
僕自身、その当時は今のような霊能者の仕事をしていた訳ではないので
ただの霊媒体質であり、心霊スポットと噂されるようなエリアに
自ら好んで行くようなことは絶対にしたくなかったのです。
しかも早朝の新聞配達の時間は、午前2時半~3時あたりからスタートするので
まさに霊的世界が活発になる丑三つ時の時間帯です。
それはそれは、もう嫌で嫌で仕方なかったのですが、
断れば、即、借金・・・の背水の陣な訳で
「実は霊媒体質で、そういうエリアはちょっと・・・。」ということすら言えない環境で
否が応でも働かざるを得ませんでした。
実際、その広大な墓地だらけの心霊スポットエリアで
4年間、誰もいない早朝(というより深夜)の新聞配達をこなしてきましたが、
4年間のうちたった一度だけ、本当に身の毛もよだつ霊体験をしたことがあり、
その時はさすがに「この仕事(この担当エリア)、辞めたいな。」と思いました。
*「怖かった、忘れらない日。」
ですが、それでも生活が懸かっています。
学費を稼がなければ、即、借金なのです。
人というものは、こういう追い詰められた切羽詰まった状況でこそ、
本当の意味で強くなれるものだと感じています。
ここで霊媒体質だからとか、またあの霊に遭遇するのが怖いからとか
そんな下らない理由で、借金を抱えてしまうなんて、
大学生活が送れなくなるなんて、それこそ本末転倒というか、
個人的にはとても悔しいので、霊が出ようが出なかろうが、
とにかく新聞配達をする、とにかく今日1日を生き切る・・・という
毎日の積み重ねで、気づけば4年間が終わっていました。
ちなみにこういう意志の強さ、エネルギーというものは、
未浄化霊が最も嫌がる類のエネルギーなので、
たとえ有名な心霊スポットであろうが、しかも霊媒体質であろうが、
4年間でたった1度だけの霊体験で済んだのは、
僕にとっては、負のエネルギーに左右されない、
自分自身のエネルギーを強く保つという意味での最初の修行だったと感じています。
しかも、その4年間というものはただの苦学生、修行僧のような必死こいた表情ではなく、
多分、人生の中で一番羽目を外して思いっ切り遊んだり、笑ったり、
悪友と馬鹿なことばかりで盛り上がったりした若者らしい楽しい思い出も沢山詰まっているので
人というものは、自分で自分を制限さえしなければ、
いかようにでも人生を楽しめるものだと感じています。
今、冷静にこの学生時代の頃のことを振り返ってみると、
こういう心霊スポットが担当エリアだったことにしても、
家が貧乏で否が応でも働かなければいけない
人間の動物的な本能の強さを身に付けることにしても、
それだけではない人生のゆとり、楽しみを自ら見出していく大切さにしても、
全て、スピリチュアリズムの本質を知識だけではなく体験から理解して
1人でも多くの人にその真実をお伝えしていく
今のナカトリモチの活動の基礎に繋がっていることが理解できます。
こういうことも、霊的世界から仕組まれた宿命の部分なんですよね。
本当にその日、1日を生き抜かなければいけないほど切羽詰まった生活状況の人って、
それこそ、その日生きていくだけ、食べていくだけでも必死なので、
それ以外の余計なことなど、一切考えられないのです。
おまけに中途半端に悩んだり落ち込む暇もないので、
清々しいほどまでに前を向いて生きていける底抜けの明るさが身につきます。
こういう経験って、今の平和ボケした日本という恵まれた国で
どの位の人たちが自ら取り入れていることでしょう・・・。
何がお伝えしたいのかと言えば、
僕がよくこのブログで「考えても解決できない悩みや迷いは贅沢病」と表現しているのは
つまりは、そういうことで、
特にスピリチュアル業界だけに目を向けてみると、
いかに中途半端なエネルギーのことや、霊感などに悩み、
「あそこはよくない」だの「運気が悪くなる」だの
自分が住むエリアや職場、家自体を忌み嫌っている人たちが多いことか・・・。
*「悩みは暇だからこそ生まれるもの。~平和ボケから抜け出す意志を持ちましょう~」
*「日本にいるだけで既に恵まれていることに気づきましょう。」
*「人生の道草を楽しむために。」
もし本当に切羽詰まった状態で、その日食べていくだけでも精一杯で
毎日、一生懸命働かなければいけない状態であったら、
そんな悠長なことは言ってられませんよ。
たとえ、いわくつきと呼ばれる物件に住んでいたとしても、
未浄化霊がいる部屋に住んでいたとしても、職場にそのような霊がいたとしても、
中途半端なスピリチュアルマニアが「職場や家の気が悪い、滞っている」と
これまた中途半端に感じて避けるような環境に身を置かなければいけなかったとしても、
働かなければ、稼がなければ、食べていけない、生きていけないのですから、
霊なんて、気の流れの悪さ、エネルギー云々なんて、いちいちかまっていられなくなるのです。
その位、毎日、懸命に心を込めて生きてきた経験がある人たちは、
滅多なことでは、そのような贅沢病に陥ることはありませんし、
中途半端な自分探しの旅を永遠に続けるようなこともありません。
何故なら、目の前の生活、1日、1日を心を込めて生き抜くことが
どれだけ大切なことなのかを、よく実体験で理解しているからです。
勿論、今のこの日本という国で、そこまで切羽詰まった
「今日食べていくにも困る」ほどの生活環境に身を置いている人なんて
ほとんどいないことかと思いますが、
だったら、そのくらい、真剣に心を込めて1日、1日を生き切る、生き抜く・・・という
意志をもって実践することくらいは、誰だって出来るのではないでしょうか。
そのように疑似体験でも、想像力を働かせて毎日に心を込めて生きていれば、
今、自分が悩んでいることや、中途半端に迷って右往左往していることが
いかに無駄で意味のない行為、時間や労力の無駄使いであることなのか、
おのずと理解出来てくることでしょう。
ただ、それは全ての人ではなく、聡明な人であれば・・・という限定付きですが。
この世の中には皆さんが知らない間に、眠っている間にでも
人知れず自分の体力、気力、労働力を駆使して働いている人たちがいます。
そしてもちろん、深夜や早朝以外の日中の時間帯でも、
心を込めて、その日生き抜くことで精一杯で余計なことは一切考えず、
前を向いて働いたり、生きている人たちも大勢います。
そのような、今日生き抜くだけでも精一杯の人たちに比べれば、
悩む時間がある、迷う時間がある、立ち止まる時間がある、
ニートや引きこもりをする経済的余裕や時間、家がある、
それらを引き受けてくれる家族がいる、依存させてくれる人がいる、
中途半端に自分探しをする時間と余裕がある・・・。
そういう事象が、いかに贅沢なものなのか、
そのような余裕のある環境で生活しているだけで有難いことだと気づけなければ、
いつまで経っても「自分は不幸」「自分は不運」「自分はダメ」と
不細工な表情とエネルギーの悪臭を
周囲にまき散らしながら生き続けることになりますよ。
色々な苦労を重ねている人ほど、基本的に明るい人が多いのは、
誰もが同じように悩むこと、迷うことと向き合いながらも、
そういう中途半端な行為が、いかに無駄なことなのか
自らの体験で理解しているので、おのずとそのような負の要素に触れたとしても、
自ら省きながら、今出来ることだけに専念して生きているからだと思います。
僕が今でも時々、深夜や早朝の時間帯に外へ出て散歩をするのは、
あの時の感覚を全身でしっかり思い出し、
当時に比べれば格段に恵まれた環境で生活させてもらっている
自分自身の人生の確認作業にも繋がり、理屈抜きに元気になるからです。
今朝、台風が去ったあとの早朝散歩で、
そのようなことを感じながら、良い汗を流すことが出来ました。
*お知らせ*
*9月20日(日)・福岡ナカトリモチ勉強会、参加者募集中です。
*9月23日(水)・沖縄ナカトリモチ勉強会、参加者募集中です。
*県内、県外の土地家屋の鑑定、お祓い随時受付しております。
Posted by 山野本竜規 at 09:27
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