山野本竜規の続・ナカトリモチ日記
てぃーだブログ › 山野本竜規の続・ナカトリモチ日記 › 心の在り方 (2,645)▼ › ラーメン、つけ麺、僕・・・。
2024年6月9日(日)、5年ぶりの福岡ナカトリモチ勉強会を開催します。
*県内、県外の土地家屋の鑑定、お祓い随時受付中です。                     

ラーメン、つけ麺、僕・・・。

2012年07月27日

ラーメン、つけ麺、僕・・・。他愛もないことなのですが、
昨日、人生で初めて「つけ麺」なるものを食しました。

一体、いつの時代の人間なのか・・・と
自分自身でツッコミを入れたくなるくらい、
時代遅れな発言だと感じていますが
紛れもない事実なので、ご容赦下さいませ。

タイトルも、随分昔に流行ったお笑い芸人のセリフですが、
僕自身、やっぱり最先端の流行を追いかけるようなセンスがあまりないようで
どうしても、古い形、古風なものから抜け出せない性分を
自分で自覚しています。

何故、これまで「つけ麺」に食指が動かなかったのかというと、
やっぱり、新しいものに対する抵抗からでしょうか。

あくまで個人的な見解ですが、
普通、ラーメンって、それぞれのお店の秘伝が詰まった
熱々のスープの中に、これまた麺が一番美味しく感じる
ほど良い塩梅の茹で加減のものが投入され、
それを一口、含んで、あとは、思うがままに
ズルズルとお腹の中に収め終った時に、
「あぁ、美味しいラーメン食べた!」と満足するもの。

猫舌なので熱いものはニガテな上、
特にラーメン好きという訳でもないのですが、
やっぱり、ラーメンは、ラーメン。

そのラーメンの麺や具材を、別の皿に移して
スープに漬けて食べる・・・だなんて、
その発想の豊かさ、素晴らしさは個人的に認めることが出来ても、
自ら、その奇想天外な未知のものに寄り添う勇気がなく、
「どうせ、同じような料金を払うのであれば、
確実に美味しいと感じる、ラーメンのほうを選んだほうがいい。」と
ほとんど無意識に、これまでラーメンをチョイスしてきました。

全国的に幅を利かす!?ようになった
つけ麺を食べなくても生きてはいけますから、
僕にとっては、そこまで重要なポジションに位置していなかったのですが、
長期にわたるオーストラリア生活を前に
「折角だったら、一度くらいは、つけ麺を食べてみるか。」と
心が動いてしまったのです。

本当は、ラーメンを食べるつもりで入ったお店が、
たまたま、つけ麺も売りにしていたので、
案外、すんなりと迷わず注文することが出来ました。

この36年間、人生で初めてのつけ麺の注文です。

・・・で。

その感想はというと、やっぱり、人の味覚というものは
そう簡単に新しいものを受け入れるようには出来ておらず
「一度、経験のために食べるのはいいけど、
自ら好んでオーダーするものではないかな。」という感じでした。

スープのだしとか、チャーシューとか、麺の茹で具合とか
色々なものにこだわっているのは、よく伝わってきますし、
決して美味しくない訳ではないのです。

ただ、僕自身、猫舌のくせに、中途半端にスープがぬるい感覚が、なんとも居心地悪く
その中に麺を浸して食べるのは、全てが中途半端な感じで
つけ麺は、一度きりでいいな・・・と心底思いました。

まるで、中途半端に生暖かい冷やし中華を食べているような感覚で
僕の食指とは、相性があまり合わなかったようです。

やっぱり個人的には、ラーメン!?つけ麺!?、僕、ラーメンです(笑)

ラーメン、つけ麺、僕・・・。

そのつけ麺初体験とは、全く真逆の初体験をしたのが、
こちらの写真のエスプレッソコーヒー。

僕自身、これまたコーヒーなるものを
自ら好んで嗜好することがありません。

もともと好みではないのと、
子供が大人味のコーヒーを飲む時のように
頭が重く、グラグラするのが主な理由ですが
だからと言って、全く飲まないという訳ではありません。

自らの意志で飲むことはありませんが、
訪問先で強制的に!?出して下さるコーヒーなどは
一口もつけないのは失礼なので、
なるべく、何事もなかったかのように戴きます。

先日の福岡滞在中、以前から一度は行ってみたかった
偏屈の頑固おやじがシェフをしている・・・という
イタリアンレストランに、念願叶って、1人で足を運んできました。

周囲の人たちから噂だけは聞いていたのですが、
「料理の味は絶品だけど、そこの頑固おやじが食べ方まで見ていて
注文つけてくるので、怖いよ。」と
料理の味よりも、そのまだ見たこともない頑固おやじのイメージだけが
先行してしまい、おまけに、僕がいつも福岡出張の際に
お店に行ってみると、必ず閉まっていたのです。

ことごとくタイミングが合わず、今回の福岡滞在で
ようやく、その本懐を遂げることが出来た次第です。

ちょうど沖縄から福岡に到着したのが、昼過ぎで
そのお店に着く頃には14時を過ぎていました。

所謂、ランチタイム、ギリギリの時間帯。

勇気を出して、そのお店のドアを開けると、
案の定、ちょっと怖そうな頑固おやじが、レジの前のソファーで
1人くつろいでいたのです。

「あの・・・、ランチ、まだ大丈夫ですか?」

「えっ!?本当は大丈夫じゃないけど、まっ、今人いないからいいよ。」

お店の接客としては有り得ないくらい最悪の対応で
イメージ通りの偏屈で頑固そうな返答に、
「やっぱり、噂は本当だったな。」と、ある意味ワクワクしながら料理を待ちました。

店内も、あまり清掃が行き届いておらず、
雑然とした感じなので、ここに初めて来るお客さんは
「本当に、ここが噂の美味しいお店なのだろうか。」と
心配になり、疑ってかかってしまうほど。

ランチのコースは千円で、
この日は、パスタと鶏のグリルがメインだったのですが、
これは、他のどのイタリアンレストランで戴いた料理よりも
人生の中で最高に美味しいものでした。

これにデザートと飲み物がついて千円という値段、
この味は絶対に有り得ないだろう・・・。

あの偏屈で、ちょっと口の悪い頑固おやじが作る
イタリアンは、本当に格別の味で、気付けば、あっという間に完食。

きわめつけが、写真のエスプレッソ。

僕は、何度も公言しているように、コーヒーは飲みません。

唯一、強制的!?に、出して下さった時だけ戴く程度で
今回も、この無愛想で口の悪い頑固おやじが
そっと出してくれたエスプレッソを見て、
「うわっ、コーヒーだ。でも飲まなかったら怒られるだろうな。」と
恐る恐る口をつけたのです。

すると、案の定、頑固おやじが口出しをしてきます。

「エスプレッソはね、砂糖をスプーン1杯半ほど入れると
別物のように、味が変わるとよ。やってみなさい。」

お客さんが僕以外誰もおらず、頑固おやじも
僕の隣のテーブルでコーヒーを飲みながら
色々な昔話をしていたので、僕の様子も見ていたのです。

確かに、コーヒーに関しては全く知識がない僕ですし、
無愛想だけど、これだけ美味しい料理を作る頑固おやじが
そのように言うのなら、やってみようと思い、
言われる通り、砂糖をスプーン1杯半入れて
よくかき混ぜて飲んでみると・・・。

これが、本当に大当たり、
というより、めちゃくちゃ風味があって美味しいのです。

あまりの味の変わり様に、
大きな声で「味、めちゃくちゃ美味しく変わりましたね!」と
店内中に響く声で叫んでしまったほどです。

頑固おやじも、ドヤ顔で、「そうやろ~!?」と満足な表情。

人生の中で、コーヒーを、しかも味が濃いエスプレッソを
心底美味しいと感じたのは、勿論初めてで、
この頑固おやじには、本当に感謝しています。

・・・かと言って、僕がコーヒー好きになったかどうかは別問題。

本当に美味しいと感じたのは事実ですが、
やっぱり、自ら好んで飲むものではないな・・・と感じています。

ただ、コーヒーを好まない、この僕ですら
美味しいと感じたエスプレッソ、
コーヒー好きの方、イタリアン好きの方だったら、
絶対、気に入ると思いますので
是非、あの偏屈で頑固なおやじがシェフをしているお店をお勧めします。

「ボナペティート」
〒811-1201 福岡県筑紫郡那珂川町片縄2丁目‐122
営業時間 とりあえず、今はランチタイムのみ。


最悪の接客態度と、
店内の雑然とした雰囲気さえ我慢!?すれば
最初のハードルはクリアです。

このシェフと1時間ほど話していましたが、
確かに無愛想で偏屈のように思えるけれど、
話していくうちに、本当は人に対してはとても不器用で
だけど、しっかり料理に対する愛情や、
自分自身の「好き」「嫌い」が分かっている人なんだな・・・ということが
ひしひしと伝わってきました。

僕、このような人は、嫌いではありません。

だから、意外に、この偏屈で無愛想な頑固おやじとは
途中からは会話が盛り上がり、気付けば閉店時間を過ぎていたほど。

「今はね、気分が乗らんけん、ランチしかやってないとよ。
また時間があったら、ランチの時間に来んしゃい。」

見た目も、言葉も怖くてイメージ通りの偏屈おやじですが、
本当は人に対する優しさも持っている、人の良いおじさんでもあります。

基本、僕が「いいな。」と感じる人たちは、
皆、自分に正直に生きています。

自分が何が好きで、何をやりたいのか。
自分が何を求め、どのように生きていきたいのか。

周りの基準、周囲の価値観、常識ではなく、
自分の心の底から湧き出てくる明るい動機や
「好き」「こうしたい」という想いで、自分の人生を生きています。

だから、ある意味、変わり者が多いのかも知れませんが、
当の本人たちは、そんなこと一切気にしている様子はありません。

本当は心の中で気にしていたり、傷ついていたりするのでしょうけれど、
その傷よりも、自分の明るい動機で、価値観で
自分主体で生きていることの喜びのほうが強くて
それを存分に謳歌している輝きこそが、
生きる原動力に繋がっているような気がします。

好き、嫌いをハッキリさせるのは、
特にこの日本ではよくないことという風潮がありますが、
僕自身、この常識には全く当てはまらず、
少なからずとも、明確な「自分基準」というものが
自分の中に存在しています。

食べ物にしても然り、人にしても然り、
その他の物事にしても然り。

自分基準を持つということは、
それだけ自分主体で生きる覚悟を以て
人生を謳歌できる素質がある・・・ということ。

だから、今の僕は、昔の僕に比べて
比較にならないほど、幸せで心が満たされています。

今回、日本帰国後の短期間で
人生で2つの「初めて」を経験して、そのことを強く再確認することが出来ました。

自分基準を持つと、何かに対する返答も
「う~ん」と迷い過ぎず、明確に伝えることができるようになります。

ラーメン!?つけ麺!? 僕、やっぱり、ラーメン。

エスプレッソ!? コーヒー苦手だけど、砂糖を入れると美味しいです。

この濁りのない、スムーズな返答、感覚が、
僕には一番ピッタリなような気がします。

人生の初めてを経験するのって、勇気は要りますが、いいものですね!

*お知らせ*
7月28日(土)日本最後の活動・沖縄、ナカトリモチ勉強会参加者募集中です。


同じカテゴリー(心の在り方 (2,645)▼)の記事
Posted by 山野本竜規 at 10:08 │心の在り方 (2,645)▼