人まね、マンネリはいかん。~本当に良い言葉です。~

山野本竜規

2015年05月16日 15:33



今日は僕にとって本当に久しぶりに仕事もその他の用事も全くない休日。

折角の休日なので、大好きな家で1日中過ごそうと思い、
朝から溜まっていたテレビ番組の録画を観たり、読書をしたり・・・と
とにかく自由に過ごしています。

冒頭の写真の本は、4月の東京出張の際、友人のOさんから戴いたものなのですが、
東京出張後は、神戸出張、そして地元沖縄での仕事などで
なかなかその本を読むことが出来ず、ようやく今日、その本懐を遂げることが出来ました。

本のタイトルは、「百歳日記」というもので、
去年、104歳の大往生であの世に旅立たれた童謡作家、詩人でもある、
まどみちおさんが書かれた本です。

正直なところ僕自身、この本を戴いて今日、じっくり本を読むまで、
まどみちおさんのことは詳しく存じ上げなかったのですが、
皆、子供であれば誰でも歌える童謡の
「ぞうさん」、「一ねんせいになったら」、「ふしぎなポケット」、「やぎさんゆうびん」などを
作詞された方・・・と言えば、「えぇ!?この方だったんだ!」と驚くことかと思います。

本を下さった友人のOさんは、このブログでも何度かご紹介しているのですが、
とても控え目で、数人で会話をしていても一切前に出てくることはないタイプでありながら、
感受性豊かで、とても良い意味で天然で、とにかく穏やかな方なので、
僕の東京の友人たちは皆、東京出張の際、
Oさんを囲んでユンタクするのが何よりの楽しみになっているほど魅力的な方でもあります。

*「弱さを受け入れ、前に進む大切さ。」
*「外に求める幸せは長続きしません。」

そのOさんが、わざわざセレクトして下さった本なので、
僕も時間があれば、しっかりと読んでみたいな・・・とページを開くと、
Oさんらしい心遣いというか、優しさが伝わってくるように、
栞代わりに、新緑のもみじを本に挟んで下さっていました。

ゆっくり過ごせる休日に、こういう温かさが伝わってくる粋な演出というか、
心優しいお気持ちは、何よりのエネルギーチャージになりますよね。
Oさん、本当にありがとうございました。

さて、肝心の本の中身なのですが、
まるでスポンジが水をあっという間に吸収するかのように、
僕の心にはダイレクトに届き、沁みわたる内容ばかりでした。

生涯現役の童謡作家、絵描きとして入院されてからも、
ずっと何かしらの創作活動を続けてこられた方だからこそ、
その一言一言にも重みがあって、「本当にその通りだな。」と感じる内容でした。

そして僕がこのブログでよくお伝えしている内容と、
ほぼ同じようなエッセンスを含んだ一文があったので少しだけご紹介します。

「人まね、マンネリはいかん」

絵でも詩でも、とにかくマンネリをしてはいかんということに一生懸命です。
中略
けれども不思議なもので、マンネリにならんように、ならんようにと
これだけ強く思っておると、これまでに描いたことのない絵を何かしら描くことができるんです。
これは不思議ですね。

今の私の本職は病気ですが、絵を描くことには自分なりに尽くしたいという
気持ちはありますから、手は抜けません。


もう、この一文だけで、何を言わんとされているのかが、
文章や単語だけの解釈、表面的なものではないメッセージが
しっかりと込められていることに、気づける人は気づくことかと思います。

文章は一部省略しましたが、その中には、
「人まねをしないのは、人として最低限のことであり、当たり前のスタンスです。」という
一貫した信念と自らの誇りも強く感じられて、どの業界、どの世界、どのような生き方であれ、
こういうことをしっかり守っていける人たちこそが、
心豊かに最後の最後まで自分の人生を自らの力で幸せにしていける人たちなんだな・・・と
改めて実感した次第です。

僕もよく、このブログで、かなり辛口なのですが、
「いつまでも他人の受け売りのような言葉や文章の書き方言い方、
仕事のやり方、立ち居振る舞い、生き方を続けているようでは、
それは韓国や中国などの偽ブランド、バッタモンのような節操のない生き方と変わりないし、
そこには生きる信念も、誇りも何も感じられない。」と、
人の物真似ばかりをする輩が大嫌いであることを公言しています。

*「物真似はやっぱり、カッコ悪い。」
*「霊能者の仕事を物真似する人たち。~誇りのある人生を生きる大切さ。」
*「あなたは一体、何者に、誰になろうとしているの?~健全な自分らしさとは~」

何故大嫌いなのかの一番の理由は、
あくまで超個人的な感覚なのですが、やっぱり物真似はカッコ悪いし、
他人の受け売り、コピーのような言葉、文章、表現、生き方をしていて
見ているこちらが恥ずかしくなるほど、そこに人としての誇りも、節度も何も感じられないからです。

最初の基本は、皆、本や先人の知恵や先輩方のアドバイス、生き様から
ありとあらゆることを学ぶのが大前提です。

ですが、それをそっくりそのままコピーして真似をし続ける、
そこに違和感も感じず、生きていける図々しい神経が僕には理解出来ません。
「そんな生き方を繰り返して恥ずかしくないのかな。」と。

僕は去年の暮れ、改めて個人的な付き合いがあった人間関係の大掃除をしたのですが、
その中の一人に、いつまで経っても自分に自信が持てず、
自らの本職とは外れたことばかりをしようとする鍼灸院の治療家がいて、
その人の生き方を見ていると、本人が気づいている、気づいていないは別にして、
やはり、どうも自分以外の誰かになりたいのか、
人の物真似や誰かの受け売りのような言葉、生き方をしている生き癖が
本人のみならず、周囲の人たちにも悪影響を及ぼしている不穏な空気を感じたので、
ばっさりと、そのご縁を切りました。

これは普段の会話やその他の媒体で発する言葉や表情、
仕事ぶりだけでは分かりづらい、
その本人の内面的な部分なので、人によっては全く気付かないところなのですが、
特に、カウンセリングを生業とする人たちや、
他人の心の内面までアプローチしていかなければいけない職業の人間は、
一番、やってはいけない失敗というか、生き方を自ら選んでしまい、
霊能者でもないのに霊的世界やエネルギー、霊のことをカウンセリングで語り出したり、
本業とは外れた言動を、本人と接して直接感じたり、周囲の人たちから見聞きするようになって、
もうその時点でアウトだと感じて、ご縁を断ち切った経緯があります。

仕事だけではなく、人生自体がブレている人の面倒なんて僕は見るつもり一切ありません。
そんなこと、自分で気づき、自分で改心し、
自分で努力して変えていかなければいけない部分ですから。

他人の物真似からは何も生まれませんし、
そういう生き方を本能的にする人たちは、たとえ一時的に反省したとしても
また同じことを繰り返す癖があるので、なかなか治るものではありません。

むしろ、そのことがとても情けなく発展的な生き方ではないということが
本人自身分かっていないので、もう交わりようがないのです。

その人だけではなく、世の中には一定数、
自分の自信のなさから、いつまで経っても自分の枠を破る勇気が持てず、
影響力のある誰か、その時その時で心酔する誰かの言動や生き方を
そっくりそのまま真似して、結局は本人のためにはならず残念に滞ったままの
人生を繰り返すような人たちが存在します。

たとえ言葉は立派、文章は立派、やろうとしていることは立派であったとしても、
そこに本人の人間力がついてきていないので、
これはこれで本当に痛々しいというか、身の丈を知らないというのが
どれだけ残念なことなのかを知る良いキッカケでもあるはずなのですが、
そこに本当の意味で気づけていれば、
苦労なんて迷走なんて自分軸がブレることなんてしていませんよね。

人まね、マンネリはいかん・・・というのは、
ただ単に表面的な物真似とか、マンネリの意味を表現しているのではなく、
そこに宿る本人自身の仕事や人生に対する本物の覚悟とか、
信念とか、誇りがあるのか、ないのか。

そして、それを一生涯、ブレずに貫き通していけるのかどうか・・・という、
人が人らしく生きる根本のことを伝えている側面があるのです。

何事も最初から自分らしさ、オリジナリティが出せる人なんて誰1人存在しません。

最初は基本に忠実に、その反復を何度も何度も何度も繰り返して
しっかりとした基礎を身に付けなければ、その先の発展は見込めないからです。

ただ、これが子供や若者だったら、
100%、そのことだけを実践していればよいのかも知れませんが、
ある程度の実践、経験を重ねているであろう大人が、
いつまで経っても基本だけ、要するに誰かの模倣をやっていたり、
それを自ら肯定して自分らしさを作り出す努力をしないような情けない生き方をしているようでは、
正直言って、何も自分では考えられない馬鹿と同じだと思います。

そして、その基本の反復がまだまだ足りていないからこそ、
よそ見をしたり、他の何かに気を取られたり、他の何かに手を出そうとしたりするのであって、
要するにまだまだ反復作業が足りない段階だと自分で分かれば、
やはり余計なことは一切しないのではないでしょうか。

オリジナリティを出していく・・・という作業は、
気が遠くなるほどの反復作業、基本の積み重ねをしていないと、
絶対にその先には繋がらないものなのです。

人はどうしても、先ばかり見ようとしますが、
今目の前にあることに、どれだけ命を懸けて集中出来ているのか、
そこをしっかりと感じてみれば、おのずと遠い先ばかり見るのではなく、
今の自分の立ち位置をしっかり理解して動けるようになるはずなのです。

そして枠を破るとか、常識を破る、自らのオリジナリティを出していく・・・という作業は、
それだけ勇気が要ることでもありますが、
それでもその先に進める人たちだけが味わえる本当の充実感とか、
生き甲斐とか、心の豊かさを味わっている人たちは、
もう、何も言わなくても、その人のエネルギーから全て伝わってくるものがあるのです。

一緒にいて、本当に明るく前を向いて清々しく感じる人たちと、
どこかピリピリして、自信がなくて嫌な空気を放つような人たち。

僕は仕事以外で、後者の人たちとは一切交わることはしませんし、
基本的にプライベートでそういう人たちとのご縁がありません。
あったとしても、すぐに途絶えてしまいます。

その位、生き方の違いというものは明確で、
色々な発展的なものを共有できる人と、そうではない人との差があるのです。

人まね、マンネリはいかん・・・。

とても奥が深い、同じような感覚、メッセージ性の強い一言に
僕は改めて勇気をもらえた貴重な休日でした。


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