霊能者なんて、目指さないで。

山野本竜規

2009年12月29日 09:39

今年も残すところ、あと3日。

ここ最近、1人の時でも、他の誰かと会話をしている時でも
この1年のことを振り返る機会が多いのですが
僕にとっては、本来の僕に戻るための
良い変化が多かった1年だったような気がします。

気が付けば、今年3月末で
大好きだった
琉球放送アナウンサーの仕事を辞めて
本来、僕がやるべき
ナカトリモチとしての活動に
専念するようになった1年です。

ナカトリモチとして
活動するようになってからは
まだまだ若輩者の僕の元に、
「どうやったら、霊能者になれますか?」
「ヒーラーになるには、どうしたらいいですか?」
弟子入りさせて下さい。」など
全国各地から
直談判しに来られる方も
いらっしゃいましたが、
僕自身、このお役目は
なろうと思って、なるものではないと
確信しています。

もし、僕に、
一生、アナウンサー人生を
定年退職を迎えるまで
送らせて頂ける道があったのなら
絶対に、その道を選んでいたと
思うのです。

その位、
沖縄でのサラリーマン生活が
充実していましたから・・・。

もっと言えば、
僕自身の霊能力を活かして
他の方の人生の道しるべを示す
お役目は、もう、必要ない・・・と
霊的世界から宣告されれば、
喜んで、無罪放免!?、
別の人生の可能性を
ワクワクしながら探すことでしょう。

何がお伝えしたいのか・・・
と言いますと、
単刀直入に言えば、
霊能者なんて、自ら好んでなるような
職業ではない・・・ということです。

僕自身、
弟子入り希望の方の直談判を
目の当たりにした時、
まるで霊能者というお役目を
1つの職業選択をする
就職活動のように
捉えられているようにしか思えず
とても違和感を覚えました。

巷では、ブームに乗って
「スピリチュアルカウンセラー養成講座」
「霊能力開発セミナー」といった
本当にくだらない、怪しい講座が
わんさかと
存在しているようですが、
そんな馬鹿らしいことに
貴重な時間とお金を費やすなら、
実社会の中で
人間勉強をしたほうが
何百倍も有意義です。

・・・というより、
霊能力開発をする前に
人間力を向上させないことには
いつまで経っても
人のお役になんて立てません。

その人間力を素敵に
磨いてくれる学校は、
能力開発セミナーでも、
他のどこでもない、
僕たちが生活している
この現実社会なのです。

逆に言えば、現実社会の中に
しっかり根を下ろすことが出来ない人は、
本物の霊能者になんて、
本物のヒーラーになんて
なれるはずがありません。

そして僕は、
その霊能者ではありますが
あくまで、それは、
僕の体質の一部だと考えています。

特別に選ばれた訳でも、
自ら求めた訳でも何でもなく、
ただ、自然と、昔から
そのような体質で
霊的世界の道具として使われる
頻度が高かった・・・というだけのこと。

手先が器用な人が
何かの職人になったり、
計算が得意な人が
経理などの仕事に就いたり、
運動能力が高い人が
スポーツ選手になったり・・・と
その体質、素質の一部に
霊的感性が人よりも敏感である・・・
という項目があり、
たまたま僕がそれに該当していた・・・
というだけの話です。

僕が、どんなに努力をしても
手先が器用なプロの職人さんに
到底及ぶはずがありませんし、
スポーツが好きだからと言って
プロのスポーツ選手になれる
訳ではないように
霊能者だって、
全くそれと同じことが言えるのです。

霊能者志望、ヒーラー志望の方は
必ず、このように言います。

「私の能力を、困っている人の役に立てたいんです。」

少々、厳しい言い方かも知れませんが
だったら、別に
霊能者やヒーラーでなくても
人助けをする仕事やボランティアは
いくらでもあります。

霊能者の僕が言うのも
変な話ですが、
そのような「違った」動機で
スピリチュアリストを
目指そうとする人たちは
おおよそ、
「人とは違った自分になりたい。」
「まっとうな社会生活を送りたくない。(または送れない。)」
「俗世間が苦手。」という
心の弱さを抱えています。

僕が、そういった人たちに
断言してお伝えしたいのは、
そういう人だからこそ、
世間から怪しまれないように
人から誤解されないように、
まっとうな社会生活を送り、
実社会の中で
人間関係を築かなければ
いけない人たちなのです。

霊的世界の勉強よりも、
先ずは、人間勉強。社会勉強。

そのバランスが
しっかり取れている人たちこそ、
霊的世界を勉強する
心構えがある
本物の人たちだと思うのです。

だから、僕は
霊能者であったとしても
正々堂々と、生きています。

逃げも、隠れも一切していません。

アナウンサー時代から
実名で、霊能者であることを公言し、
どんな意見を向けられようと
一切、ブレることも
ありませんでした。

これは、僕の神経が図太いから・・・
という理由だけでは説明がつかず、
やっぱり、
その道に進むべきだったからこそ
確固たる信念を以って
貫き通せたことだと思うのです。

だから、何度でも言います。

霊能者は、なろうと思って、
なる職業ではありません。

本当は、人それぞれ、
本当に、人それぞれの
素晴らしい素質、才能があるはずなのに
心の弱さから
どうしてもスピリチュアルな世界だけに
依存してしまって
本人の人生を駄目にしてしまっている
自称・霊能者やヒーラーが大勢いるので
これも、とても、ゆゆしきことだと
感じています。

今年、僕にとっては、
本来の自分の
お役目に戻る1年だったのですが
きっと、来年も、
そして、これからも
自然の流れにお任せして
自分が出来る限りの何かを
積み上げていくことでしょう。

人生、常に勉強です。

さっ、残りわずかな今年も
1日、1日を大切に
心を込めて生きて行きますよ。




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