素敵な人たちとの出会いに大感謝。

山野本竜規

2014年02月23日 08:20

ブラジルでは、毎晩遅くまで何かしらの音楽と踊りに触れて
その度に、この国の人たちの底力を肌で感じる
毎日が続いている影響か、この場所にいると
ルールもへったくれも何もないけれど屈託なしに明るくて
陽気な人たちに自然と親しみが湧いてきて
ついには、ブラジルTシャツまで購入してしまったほど(笑)

冷静に考えてみると、日本で、このブラジルTシャツを着る機会は
そこまで多くはなさそうだと思うのですが、
それでもとても良い記念になったので、こうやって現地のものを身に付けていると
それだけで人と人の距離が縮まったような気がします。

今回は、2年前のブラジル訪問とは少し違った感覚で、
更に現地の人たちの優しさや、人情に触れる機会が多くて
個人的に、とても良い思い出ばかりが増えています。

特に今回、サンビセンテ市の表敬訪問の同行で知り合った
市役所職員の皆さんには大変お世話になり、
仕事の枠を超えて、個人的なお友達になってしまったほど
良い人たちばかりでした。

こういった素晴らしいご縁を繋げて下さった、
佳代子さん弥生さんの宮城姉妹には本当に感謝しています。

その中でも、出会った最初からお別れする最後まで、
どことなく根底にある感覚や波長が合って
ずっとお互いユンタクハンタク(途切れることのない長話)ばかりしていたのが、この方。



こちらの穏やかな表情の方は、サンビセンテ市の職員で
(と言っても、役職はほぼトップのような、
行政のお偉いさんだということを後から知りました。)
今回の訪問のコーディネートと通訳、案内などを全て引き受けて下さった
伊波セイテツさん。

好きな言葉は、いちゃりばちょ~で~。(行逢りば兄弟)。

沖縄の代表的な言葉の1つで、
出会えば皆、兄弟。つまりは、皆、ご縁が会った人とは
心からお付き合いをして交流を深めていく大切さ、
その生き方や精神そのものを指す言葉です。

伊波さんのお人柄、生き方自体も、まさにその
いちゃりばちょ~で~を、そのまま表現したような人生だろうな・・・ということが、
お会いしてお話をしていると、すぐに理解できるほど
とてもお人柄が良い方なのです。

もともとは現在の沖縄県うるま市(石川)出身で、
7歳の時にブラジル・サンビセンテに家族と共に移住されて
それからずっと、ブラジルで生活しておられます。

とても穏やかで、どこからどう見てもうちな~んちゅ、
そして話す言葉も、沖縄方言と沖縄のイントネーションのみなので
「ここは沖縄!?」と錯覚してしまうほど
沖縄から来た僕たちにとってみれば親しみを感じた
優しいお父さんのような存在でした。

伊波さん、子供の頃は、ようやく沖縄の言葉を覚え始めた時期に
ブラジルへの移住を経験されたので、
最初は、日本語(うちな~ぐち)も中途半端、
ポルトガル語に至っては、ゼロからのスタートで
分からない事だらけだったそうですが、
「まだ子供だったから、なんとかなったよ。」と明るく語っておられました。

僕はサンビセンテ、そしてお隣のサントスに1人だけ延泊して
2泊3日、滞在しましたが、結局、その3日間、
ずっと伊波さんが、何かとお世話をして下さって
最終日、サントスからサンパウロに戻る際も
お忙しい仕事の合間を抜け出して、わざわざそのために
僕を個人の車を自ら運転して送って下さったのです。

往復100km以上の道のりな上、
サンパウロへ向う車の運転中もひっきりなしに
部下と思われる職員の人たちからの相談や報告の電話やメールが
携帯電話に届いていたので、本当に恐縮でしたが、
とても助かりましたし、とても嬉しかったです。

伊波さんに、「なんで、こんなにひっきりなしに電話やメールが来るのですか?」と尋ねると
「毎日ねぇ、皆、仕事で分からないこととか相談したいことがあると
直接会って話がしたいって、その時間の予約(アポイントメント)をしてくるわけ。
他の職員もいっぱいいるんだけど、私のところばかりにかけてくるわけさぁ。なんでかねぇ。」と
これまたあっけらかんと話をされるので、そのお人柄こそが、
古き良き時代のうちな~んちゅのDNAそのものなんじゃないかな・・・と感じました。

これは、またサンビセンテで知り合った
別の日系の沖縄県人会の方から伺った話なのですが、
伊波さんは、所謂、そういったまとめ役、相談役に徹することが多くて
日系人、ブラジル人、両方の人たちからの信頼がとても厚く、
日系のコミュニティーにしても然り、ブラジル人のコミュニティーにしても然り、
お人柄も穏やかなので、たとえ役職が立派だったとしても
そこに胡坐をかいて、横柄な態度を一切とらないことから
市役所の職員たちも、またプライベートでも、
皆、伊波さんばかりを頼ってこられる・・・とのこと。

どこの国だろうが、地域だろうが、組織だろうが、
やはり似たようなもので、立場が上になればなるほど
勘違いをして横柄な態度を取る下品な人たちが出てくるもので、
ブラジルでもそれは同じようなのですが、
伊波さんは、そういった類の人たちとは全く間逆のお人柄なので、
だからこそ、万国共通、いつでも、どこでも、
こういう方は、皆から頼られ、信頼されているのでしょうね。

伊波さんの肩書きやお仕事についてのことは、門外漢なので
僕自身、あまりよく分かりませんが(汗)
唯一、心に残っているのは、
やはり、そのお人柄の良さが抜群だったということです。

誰でもそうだと思いますが、僕は、こういう人が
年齢、性別、国、立場関係なく、とにかく大好きなのです。





サンビセンテ、サントス滞在の3日間、伊波さんが運転する車に
個人的に乗せてもらうことが多かったのですが、
ブラジルでありながら、車内は常に日本の演歌が流れています。

聞けばCDに収録されている曲も140曲、
そのセットを5~6枚持っておられ、ブラジル国内のカラオケ大会で
何度も優勝しているほどの演歌好き。

皆と一緒にいる時は、こういう個人的な話は一切せず、
自らはほとんど何も語らず、ただ穏やかに、ニコニコ笑って
周囲の人たちを見守っておられるような方で、
とても失礼な話なのですが、そのお姿が、これまた、とても可愛らしいんです。

そしていざ、1対1となると、こうやって色々とご自身の趣味の話や
奥さんやお子さんについてのご家族のこと、
ブラジルのこと、日系人のコミュニティーのこと、歴史のこと、
お仕事のことなどを穏やかにお話して下さるような方です。

グループで行動する時は控えているのに、
1対1で行動する時は、車内では惜しみなく歌声を披露してくれます。

「なんだか、こういう感覚の方、大好きだな~。」と終始思いながら
3日間、ご一緒させてもらいました。

サンパウロに到着するや否や、
「次、ブラジルに来るときは、必ず連絡してくださいね。
空港までお迎えに行って、サンビセンテには1週間以上滞在してもらいます。
部屋も知り合いを介せばどこでも確保できますし、
何の手配もしなくていいから必ず連絡して下さいね。」と
何度も念押しをされて、お別れをしました。

古き良き時代のうちな~んちゅの精神をそのまま保った状態で、
それに加えて、ブラジル人の心からのおもてなしの精神をプラスした方なので
まさに、どちらの国の良さも存分に吸収して
人生を生きてこられた方の代表格ではないでしょうか。

こういう人に出会えたことは、僕にとっては貴重な財産です。

実は、もうお2人、サンビセンテの職員で
日系人ではない生粋のブラジルの方とお友達になったので
後日、その時の交流の様子をまた改めてご紹介したいと思っています。

ブラジルは、現在、日本と12時間遅れの土曜日・午後8時20分過ぎ。

サンパウロ滞在では、基本、夜は宮城姉妹がサンバチームに合流して
その練習の様子を取材したり、個人的に楽しんだりする毎日が続いており、
今日は、これから夜9時に集合して、皆で明け方まで
サンバチームの交流会に参加予定なのです。

連日、朝だか昼だか夜だか、よく分からない生活リズムが続いていますが
こういった貴重な経験は、このブラジルでしか出来ないものなので
これからしっかりブラジル時間を満喫してきたいと思います。

夜ですが、これから朝までコース(笑)、
あまり若くない身体に鞭打って、楽しみながら出かけてきますね~!

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